【税理士監修】相続税の税務調査とは?選ばれる確率と指摘されやすい3つのポイント

2026年02月01日

こんにちは!相続サポート倶楽部です。
相続税の申告を無事に終えてホッと一息ついた頃、忘れた頃にやってくるのが「税務調査」です。突然、税務署から「調査に伺いたい」と連絡が来たら、誰でも不安で夜も眠れなくなるものです。実は、相続税の申告をした人のうち、およそ10人に1人が税務調査の対象になると言われています。

本記事を読むことで、税務調査に選ばれやすい家庭の特徴、調査当日の具体的な流れ、そして「申告漏れ」と指摘されやすい財産の種類が具体的に理解できます。

この記事は、以下のようなご家族にぜひ最後まで読んでいただきたい内容です。

  • 相続税の申告を終えたばかりで、調査が来ないかビクビクしている方
  • 税務署から調査の電話がかかってきて、どう対応すべきかパニックの方
  • これから申告をするが、将来の税務調査リスクを最小限に抑えたい方

税務調査の実態を正しく知ることで、過度な不安を取り除き、万全の体制で備えていきましょう。


相続税の税務調査に選ばれる確率と時期の目安

結論から申し上げますと、相続税の税務調査は、申告書を提出してから「1年〜2年後」の秋(8月〜11月頃)に行われるのが一般的です。
理由として、税務署は提出された申告書を過去の収入データや銀行照会の結果と照らし合わせ、不自然な点があるものをじっくりと選定するためです。申告した人の約10%〜15%が対象となり、調査が行われた場合の約8割で何らかの申告漏れが指摘されています。

税務調査に選ばれやすいケースをまとめた表は以下の通りです。

選定の基準 具体的な特徴
高額な資産家 遺産総額が数億円を超える場合、チェックが非常に厳しくなります
収入と遺産の不一致 生前の高年収に対して、申告された預貯金が少なすぎる場合
家族の不自然な資産 収入のない配偶者や子供が、多額の預貯金を持っている場合
過去の大きな出金 亡くなる直前に、数百万円単位の使途不明な引き出しがある場合

私が以前立ち会った調査では、亡くなったお父様の年収が2,000万円以上あったにもかかわらず、申告された預貯金がわずか500万円だったケースがありました。税務署は「残りの数千万円はどこへ消えたのか?」と疑い、家族名義の口座を徹底的に調査しました。このように、生前の生活水準と申告額のバランスが取れていないと、調査のターゲットになりやすい行動と言えます。


税務調査で最も厳しくチェックされる「3つのポイント」

税務調査官は、単に書類を確認しに来るわけではありません。彼らが狙っているのは、意図的か過失かに関わらず「隠されている財産」です。
理由として、税務署は「国税総合管理システム(KSK)」を使って、家族全員の銀行口座の動きをあらかじめ把握した上でやってくるからです。特に以下の3点は、必ずと言っていいほど追及されるポイントです。

税務調査で指摘されやすい具体的なメリット(税務署側)と注意点は以下の通りです。

  • 「名義預金」の有無。家族の名前を借りただけの本人の貯金がないか徹底的に調べます。
    「印鑑は誰が持っていたか」「通帳の存在を名義人が知っていたか」という質問から、実質的な所有者を判定します。
  • 「タンス預金」の隠匿。自宅に保管されている現金が漏れていないか確認されます。
    調査当日は、金庫の中身だけでなく、本棚の裏やキッチンの収納、庭の物置まで「現物」を確認されることがあります。
  • 亡くなる直前の「使途不明な出金」。葬儀費用以外の引き出しは贈与とみなされる場合があります。
    亡くなる数日前から数ヶ月前の出金履歴を追い、その現金が手元に残っていないか、誰かに渡っていないかを確認する行動が重要視されます。
  • 過去の不動産売却益や、保険金の満期金の行方も調査対象となります。
    「10年前に土地を売ったお金がどこへ行ったのか」といった、非常に古い履歴まで遡って質問されるのが税務調査の恐ろしさです。

実務の現場では、調査官が「この部屋に案内してください」と言い、亡くなった方の趣味の部屋や書斎をじっくり観察することがあります。故人の趣味(骨董品や絵画)が遺産に含まれているか、生活の質から隠し財産がないかを見極めているのです。正直にすべてをさらけ出すことが、早期終了への近道となります。


税務調査当日のスケジュールと注意すべき振る舞い

一般的な税務調査(任意調査)は、朝の10時から夕方の16時頃まで、丸一日かけて行われます。
午前中は主に「お茶の間での聞き取り」が中心となります。亡くなった方の経歴や趣味、闘病生活の様子、誰が財産を管理していたかなどを世間話のように聞いてきますが、これらはすべて「名義預金」や「タンス預金」の証拠集めであると心得てください。

調査をスムーズに進めるための具体的な振る舞いのポイントは以下の通りです。

  • 質問に対しては「事実のみ」を答え、余計な推測や嘘を話さないようにしましょう。
    良かれと思って話した「たぶん父が管理していたと思います」といった一言が、名義預金の決定打になることが多々あります。
  • わからないことは「今はわかりません、確認します」とはっきり伝えてください。
    適当な答えをして、後から書類の証拠と矛盾が出ることが最も税務署の不信感を買う原因となります。
  • 可能な限り、申告を担当した「税理士」に立ち会いを依頼してください。
    税理士がいれば、法的に不当な要求を制止し、複雑な税務判断については代わりに回答してくれるため、心理的な負担が劇的に減ります。
  • 調査官に対して威圧的な態度を取ったり、逆に過度な接待をしたりしないことが大切です。
    淡々と、誠実に資料を提示する行動が、調査期間を短縮し、加算税の減免交渉においても有利に働く可能性があります。

以前、税理士を入れずにご自身で対応された方が、調査官のペースに飲み込まれ、本来なら税金がかからないはずの生活費の残りまで「贈与だ」と認めさせられてしまった事例がありました。プロのガード(立ち会い)があるかないかで、最終的な納税額が数百万円変わることも少なくありません。


税務調査のリスクを減らすための事前準備(書面添付制度)

そもそも税務調査に来させないための対策として「書面添付制度(税理士法第33条の2)」の活用が非常に有効です。
これは、税理士が「この申告書は、これだけの資料を精査して作成しました」という保証書を付ける制度です。この書面があることで、税務署がいきなり自宅へ来る前に、まず税理士へ意見を聞く「意見聴取」のステップが挟まれるため、調査への移行率が大幅に下がります。

書面添付制度を導入する具体的なメリットは以下の通りです。

  • 税務調査が行われる確率を、統計的に数分の一以下に抑えることができます。
    税務署としても、信頼できる税理士が細かくチェックした申告書については、あえて調査に行く必要がないと判断しやすいためです。
  • もし意見聴取だけで疑問が解消されれば、自宅への調査は完全に回避されます。
    家族が調査官と顔を合わせるストレスがなくなり、私生活を覗かれる心配もなくなります。
  • 仮に申告漏れが判明しても、「過少申告加算税」がかからない場合があります。
    意見聴取の段階で修正を行えば、自主的な修正として扱われ、ペナルティが免除されるという大きな経済的メリットがあります。

まとめ

相続税の税務調査は、決して「自分たちには関係ないこと」ではありません。**「名義預金」や「直近の出金」**など、税務署は私たちが思っている以上に詳しく家族のお金を把握しています。調査官が自宅に来るというだけで大きな精神的ストレスになりますが、正しく備えていれば過度に恐れる必要はありません。

大切なのは、申告書を作成する段階で、税務調査を意識して「怪しい部分」をあらかじめ精査し、プロの視点で対策を講じておくことです。万が一調査の連絡が来たとしても、実績豊富な税理士が立ち会うことで、冷静かつ公平な判断を求めることができます。

相続サポート倶楽部では、税務調査を極力回避するための「書面添付制度」に力を入れているだけでなく、万が一の調査当日も、ベテラン税理士がお客様の盾となって最後まで徹底的にサポートいたします。「税務署から連絡が来て不安だ」「これから出す申告書に自信がない」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。ご家族の大切な資産と平穏な暮らしを守るために、全力を尽くします。

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