相続税申告の税理士報酬の相場はいくら?遺産額別の目安と見積もりで確認すべき5つのポイント
2026年09月10日
相続税の申告を税理士に依頼したいけれど、費用がいくらかかるのかわからず、問い合わせをためらっている方は多いのではないでしょうか。この記事では、相続税申告の税理士報酬の相場と、報酬が変わる要因、見積もりで確認すべきポイントを、実際の料金表の例を交えて解説します。
この記事の結論
- 相続税申告の税理士報酬は、遺産総額の0.5〜1%程度が一般的な目安
- 土地の数、相続人の数、非上場株式の有無、申告期限までの残り日数で加算されることが多い
- 「基本報酬が安い」だけで選ぶと、加算料金や土地評価の精度で結果的に損をすることがある
相続税申告の税理士報酬の相場
相続税申告の税理士報酬は、遺産総額のおおむね0.5〜1%が目安です。遺産総額1億円なら50万〜100万円程度となり、財産の内容や相続人の数によって上下します。
かつては税理士会が報酬規定を定めていましたが、2002年に廃止され、現在は各事務所が自由に料金を決めています。そのため事務所によって金額の差が大きく、複数の事務所から見積もりを取るのが一般的です。
遺産総額別の報酬例(当事務所の料金表)
参考として、相続サポート倶楽部の相続税申告サポートの基本報酬(税込)をご紹介します。
| 遺産総額 | 基本報酬(税込) |
|---|---|
| 4,000万円未満 | 110,000円 |
| 4,000万円〜5,000万円未満 | 275,000円 |
| 5,000万円〜6,000万円未満 | 330,000円 |
| 6,000万円〜7,000万円未満 | 385,000円 |
| 7,000万円〜8,000万円未満 | 495,000円 |
| 8,000万円〜1億円未満 | 660,000円 |
| 1億円〜1億5,000万円未満 | 880,000円 |
| 1億5,000万円〜2億円未満 | 1,100,000円 |
| 2億円以上 | お見積り |
このほか、相続人の人数、路線価地域の土地の数、非上場株式の評価などに応じた加算があります。詳しくは料金表をご覧ください。
税理士報酬が高くなる主な要因
① 土地の数と評価の難しさ
土地は1か所ごとに現地確認・役所調査・図面作成が必要です。不整形地、私道、貸地・借地などは評価に時間がかかるため、加算の対象になりやすい項目です。
② 相続人の人数
相続人が多いほど、書類の収集や分割の打ち合わせ、各人の税額計算の手間が増えます。
③ 非上場株式(自社株)
同族会社の株式は、会社の決算書をもとに複雑な計算が必要です。
④ 申告期限までの残り日数
期限まで3か月を切ってからの依頼は、特急料金がかかる事務所が多くあります。相続が起きたら、四十九日を過ぎた頃には相談を始めるのが理想です。
見積もりで必ず確認したい5つのポイント
- 基本報酬に含まれる範囲:財産調査、遺産分割協議書の作成、申告書の電子申告までが含まれているか
- 加算料金の条件:土地・相続人・株式などの加算が、何を基準にいくらかかるか
- 書面添付制度に対応しているか:税理士が申告内容を確認した書面を添付する制度で、税務調査の前に税理士への意見聴取が行われます。当事務所は99.9%実施しています
- 税務調査の立会い費用:申告後に調査があった場合の対応と費用
- 実費の扱い:戸籍謄本や登記簿謄本の取得費用などが別途かどうか
「安さ」だけで選ぶと損をすることがある理由
相続税額は、土地をどう評価するか、どの特例を使うか、どう分割するかで大きく変わります。例えば土地の評価で数百万円の差が出ることも珍しくありません。報酬の差が20万円でも、相続税で100万円以上の差が出れば、結果として高くついてしまいます。 また、配偶者が多く相続すると今回の税額は下がりますが、配偶者が亡くなったときの「二次相続」で税額が増えることがあります。目先の税額だけでなく、二次相続まで試算してくれるかも確認しましょう。詳しくは遺産の分け方と二次相続で解説しています。
自分で申告する場合との比較
財産が預貯金だけで、相続人も少ないシンプルなケースであれば、ご自身で申告することも可能です。ただし、土地がある場合や小規模宅地等の特例を使う場合は、評価や要件の判断を誤ると追徴課税のリスクがあります。判断の目安は相続税の申告は自分でできる?をご覧ください。
ご依頼から申告までの流れと期間
- 無料相談・お見積り:財産の概要、相続人、期限を確認し、報酬のお見積りを提示します
- ご契約・資料のご準備:必要書類のリストをお渡しし、戸籍や登記簿の取得は代行も可能です
- 財産の調査・評価:預金の入出金履歴の確認、土地の現地調査・役所調査を行います
- 遺産分割のご提案:相続税額と二次相続まで試算し、分け方をご提案します
- 申告書の作成・ご確認・電子申告:内容をご説明したうえで提出し、納付書をお渡しします
財産の内容にもよりますが、ご依頼から申告まではおおむね3〜6か月が目安です。
税理士報酬以外にかかる費用
| 費用 | 内容 |
|---|---|
| 戸籍謄本・住民票などの取得実費 | 通数に応じて数千円〜数万円 |
| 登記簿謄本・公図・測量図などの取得実費 | 土地の数に応じて |
| 残高証明書の発行手数料 | 金融機関ごとに数百円〜千円程度 |
| 相続登記(司法書士報酬・登録免許税) | 登録免許税は原則として固定資産税評価額の0.4% |
| 不動産鑑定(必要な場合) | 特殊な土地で鑑定評価を行う場合 |
相続税の申告と相続登記・預金の名義変更などをまとめて依頼できる事務所であれば、窓口が一つで済み、手間と時間を減らせます。当事務所の相続手続サポートもご覧ください。
まとめ
税理士報酬は遺産総額の0.5〜1%程度が目安ですが、大切なのは「総額でいくらになるか」と「その報酬でどこまで対応してくれるか」です。見積もりの内訳と、土地評価・書面添付・二次相続の検討まで含まれているかを確認して選びましょう。
よくある質問
Q. 相続税申告の税理士報酬はいつ支払いますか?
A. 事務所によって異なりますが、着手時に一部、申告書の提出時に残りを支払う方式が一般的です。当事務所の支払い時期は面談時にご案内します。
Q. 相続税がかからない場合でも税理士報酬はかかりますか?
A. 相続税の申告が不要かどうかの判定だけであれば、初回の無料相談で対応できることがあります。特例を使って申告が必要になる場合は、申告の報酬がかかります。
Q. 税理士報酬は相続財産から支払ってもいいですか?
A. 相続人全員の合意があれば、遺産の中から支払うことは可能です。ただし相続税の計算上、税理士報酬を遺産から差し引くことはできません。
Q. 見積もりだけでもお願いできますか?
A. はい。財産の概要をお伺いしたうえで、無料でお見積りをご提示します。
※本記事は2026年9月30日時点の法令・公表資料に基づいて作成しています。個別の判断は税理士にご相談ください。
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